二輪4社、電動バイクのバッテリー仕様共通化

ホンダ、ヤマハ発、スズキ、川崎重工業の国内二輪メーカー4社は3月26日、電動バイクのバッテリー仕様を共通化することに合意したと発表した。着脱式の交換バッテリーを共通化することで利便性を高める。今後整備していく充電器も標準化する。

小型スクーターでは、車体が小さいため航続距離を延ばすためのバッテリーの大型化が難しく、充電の頻度が高い。着脱式ならバッテリー交換所で充電済みのものと交換しながら走れるため、利便性も高まる。

出典: 日経

PSR 分析: 2019年4月に4社は協議体を設置してバッテリーの共通化について議論してきた、その結果共通化に合意したことはひとつの成果だ。VHSなのかベータなのか、というような仕様乱立による混乱を防ぐという意味でもこれは最低限必要な到達点だった。また、4社が合同で何かを成し遂げるというのは過去に例が無く、その意味でも有意義だったのかもしれない。

バッテリーの構造、特性、保護回路、充電に関する通信プロトコル、さらに交換インフラとなるステーションに関する規格が合意されている。ただし、大きさ、重量、容量、形状などは協調領域の範囲外となり各社ごとの対応、つまり競争領域となる。

今回の合意は、二輪のうち原付一種・二種向けの交換式バッテリー(と交換ステーション)に関する部分だ。中型・大型バイクの電動化については、4社ともにこれまでどおり技術開発・商品開発を続ける。

正直な感想を言えば、この合意形成には2年かかっており、これはあまりにも時間がかかりすぎている。台湾のGogoroやKYMCOのIonexなどはすでに多くのEVバイクをリリース、充電ステーションも都市部中心に普及し、すでに生活の足として機能している。国際的な競争が激化する中で、従来の日本式のスピード感では対応できないケースが増えていくだろう。PSR

小室 明大 – 極東及び東南アジア リサーチアナリスト

対インドネシア投資、中韓が台頭 日本の退潮鮮明

Akihiro Komuro
小室明大

中国と韓国がインドネシアへの投資を増やしている。インドネシア投資調整庁によると、2020年の海外直接投資(FDI)は中国(香港含む)が前年比で11%増の84億ドル(約8820億円)、韓国は同64%増の18億ドルだった。

Jこれまで投資をけん引してきた日本は40%減の26億ドルと退潮傾向が鮮明だ。20年のFDIはシンガポールが98億ドルで1位、中国と日本が2位、3位と続き、次いで欧州連合(EU)が4位、韓国が5位だった。

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コマツ、2050年に顧客の建機を含めCO2排出ゼロ目標に

コマツは2050年に二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指す。建設機械の製造時など自社で出す分だけでなく、販売先の顧客が使用時に出す分までを含めてゼロにする。建機の電動化や燃費改善を進めるほか、顧客の建機の効率運用を後押しするなどして達成を目指す。

ESG(環境・社会・企業統治)投資家が顧客企業の排出分も含めた削減を重視しているのに対応する。

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米テスラ、EV産業振興へインドネシアに投資を提案

Akihiro Komuro
小室 明大

インドネシア政府は2月5日にテスラから投資の提案を受け取ったことを明らかにした。同国はEV用バッテリーの生産に欠かせないニッケルの世界最大の産出国である。EVやバッテリー関連の産業を振興するため、テスラに投資を呼び掛けていた。

秘密保持契約があるため、詳細は明らかにできないが、主にバッテリーとエネルギー貯蔵ソリューションについて協議してきたという。インドネシアの次官は「テスラが原材料の購入だけを望むのであれば、われわれとしては関心がない。原材料の調達以上の提案であり、蓄電システムのメガパック、パワーパック、パワーウォールなどにも及んでいる」と述べた。

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現代自、顧客企業ごとにEV設計 デザインや性能柔軟に

韓国の現代自動車グループが顧客の好みに応じたEVを受注生産する新事業を始める。配送やカーシェアなど企業向けを想定し、車体デザインや積載量を用途に合わせて柔軟に変更する。

ガソリン車に比べて設計の自由度が高いEVの特徴を生かす。大量生産でないビジネスモデルも導入し、EV事業の成長を加速させる。

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コマツ、欧州で電動建機を販売 脱エンジンで攻勢

Akihiro Komuro
小室 明大

コマツは排ガスを出さない電池駆動の小型ショベルを2022年に欧州で発売する。静音性の高さも訴え、住宅地での利用を見込む。日立建機も電動のショベルの受注を2021年度は前年度の2倍に増やす。自動車に続いて建設機械の分野でも、開発競争が本格化してきた。

コマツが売り出す小型ショベルは、軽量で長く稼働できるリチウムイオン電池を使う。エンジンの代わりにモーターを使い、騒音が少なく排ガスも出ない。まず建機の環境規制が厳しい欧州で売り出し、日本での投入も検討する。20年4月に日本で鉛蓄電池で動く小型ショベル数台を試験的にレンタルしている。

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現代自動車とアップル、自動運転EVで提携へ協議中

現代自動車とアップルは自動運転EV分野での提携で正式合意する予定だ。韓国紙コリアITニュースが10日伝えた。先週、現代とアップルが2027年に自動運転EVの発表を目指していると別のメディアが報道。これを受け、現代自はアップルと初期段階の協議をしていると発表していた。(以上、Newsweekから抜粋)

現代は、中国のIT大手バイドゥ(百度)が進める自動運転EV戦略「アポロ計画」で中心的な役割を果たしている。

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韓国EV電池3社の躍進

2020年1月に販売されたEV搭載バッテリー容量基準で、韓国バッテリー大手3社(LG化学、サムスンSDI、SKイノベーション)のシェアは合わせて30.8%となり、初めて30%を超えた。EV用バッテリーの総電力量ランキングでは、中国のCATLが3年連続で1位を占めているなか、LG化学が3位、サムスンSDIが5位、SKイノベーションは10位を記録した。SKイノベーションは初めてトップ10の仲間入りを果たした。ただ、1位のCATLと2位のパナソニックは、市場平均を大きく上回る増加率を記録している。現状はCATLとパナソニックが、グローバルEVバッテリー市場の半分以上を占めており、韓国メーカーにとっては今後この2社の勢いを克服するための競争力や市場戦略が求められている。

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Recession May Come Before CASE Is Realized

GUEST EDITORIAL


President and Founder, Japan Electrification Research Institute, Ltd.

SUMMARY. The global auto industry is bubbling with changes and dramatic new ideas, but the current declining financial performances of Japanese auto OEMs may force them to drop out of the race temporarily before they can take advantage of the growing demand for autonomous vehicles.

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