現代斗山インフラコアが水素エンジンの開発に着手

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現代斗山インフラコアは、産業技術評価管理院の国策課題「建設機械・商用車用の水素エンジンシステムおよび貯蔵・供給系の開発」の主管社として選出されたと発表した。同社は今回の事業を通じて、炭素排出ゼロの実現が可能な出力300kW、排気量11リットルクラスの水素エンジンと水素タンクシステムを開発する予定だ。2024年までに、トラックや大型バスといった商用車や、掘削機などの建設機械に水素エンジンを搭載。検証を経て、2025年の本格的な量産開始を目指す。

同社の関係者は「水素エンジンは高エネルギー密度ではあるが高価で、また劣悪な使用環境下での耐久性確保など技術的な成熟度が求められるという短所があった。このため乗用車よりも、建設機械や中・大型商用車に適したエンジンシステムとして挙げられている」と説明した。

出典: Wow!Korea

PSR 分析: 韓国の水素エネルギー研究と開発は、現時点ではまだ実用化には遠い。水素は生産過程のクリーンレベルにより、グリーン、ブルー、グレーなどに分けられる。6月に稼働し始めた水素燃料電池発電所では、水素を1トン製造するのに炭素を10トン排出してしまう、という段階だ。つまり現時点では韓国の水素産業はまだグレーの段階にあると言えるわけだが、とはいえこうした技術の高度化には時間がかかるものであり、現時点では良か不良を論じる段階ではないと私は考える

水素は乗用車よりも中・大型商用車に適しているという考え方は極めて理にかなったものである。だが、2024年までに実用モデルを量産というのはかなり高い目標であることは間違いない。目下リチウムイオン電池産業が隆盛である韓国における水素が今後どのように発展するかを注視していきたい。PSR

SK、蔚山に水素拠点の整備計画 ロッテケミカルも参画

韓国SKグループが蔚山市に14万平方メートルの水素燃料基地を整備する計画を明らかにした。液体水素の生成工場を建設し、水素を燃料とした発電所も整備する。

ロッテケミカルも参画し、同市に水素関連産業の集積を進める狙い。SKガスが事業主体となってプロジェクトを推進する。同社は今後5年間で2兆2000億ウォン(約2160億円)を投資する計画で、水素エネルギー普及を見越した生成・貯蔵・運搬といったインフラを整える。2030年までには韓国内に水素充填所100カ所を構築する計画も明らかにした。

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