斗山重工業が廃プラスチックから水素生産へ

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Akihiro Komuro
小室 明大

斗山重工業は6日、廃プラスチックを活用した水素生産技術の開発に向け、廃プラスチックの連続式熱分解技術を持つリボテックと覚書(MOU)を交わしたと発表した。リボテックは廃プラスチックを連続式熱分解によりガスを生産する一方、斗山重工業は熱分解したガスを水素に改質する設備開発と工場造成を担当する。

斗山重工業は、1日あたり約300キログラムの水素を生産できる水素改質機を開発し、リボテックの工場に設置、稼働する。実証を行い、廃プラスチックから1日あたり3トン以上の水素を生産できる技術を商用化する計画だ。

斗山重工業の副社長は「韓国で毎年排出される廃プラスチックが約800万トンに達するなか、埋め立て・焼却されたり固形燃料(SRF)になる計約400万トン分に相当する技術の開発が可能だ。廃プラスチックの水素化が資源循環とカーボンニュートラルの実現に寄与するのはもちろん、生産した水素を燃料電池や水素ガスタービンなどに活用できる」と話した。

エコエネルギー事業を強化している斗山重工業は、水素事業も拡大している。2022年の完成を目指す本社工場内に水素液化プラントを建設中であるほか、済州島では風力発電と連携した水電解によるグリーン水素生産を行っている。

出典: Wow! Korea

PSR 分析: 韓国でも水素関連の報道が目立ってきた。3月にはSKグループが水素インフラ整備に今後5年間で18兆ウォン(1兆7,000億円)という巨額な投資を発表した。SKは米国の燃料電池メーカーであるプラグパワーにも1兆6,000億ウォンを出資し、水素事業ノウハウを吸収すると発表している。

韓国国土交通省は現代自動車が旗艦工場を置く人口115万人の蔚山市を水素モデル都市に指定し、石油精製の過程で出る82万トン/年の水素を使ってインフラ化しようとしている。

水素が次世代のエネルギーになり得るか、という議論は盛んに行われているが、水素を製造する際に発生するCO2と、インフラを含めた高コストが、水素否定派の攻撃材料になっているように私は感じている。斗山が今回発表した水素生産でもCO2は発生するだろうが、燃料とする廃プラスチックは環境汚染物質であり、これを有効に処理してクリーンなエネルギーを得ようとする試みだ。

この斗山の事業に限らず多くの水素関連のプロジェクトはまだ商用化の可能性を模索している段階だ。一般に水素が使用されるまでの道のりはまだ長い。PSR

小室 明大 – 極東及び東南アジア リサーチアナリスト


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