東南アジア > タイ レポート:

小室 明大 – 極東及び東南アジア リサーチアナリスト

タイ、EV投資に新優遇策 2030年に生産の3割をEVへ

タイ政府が電気自動車(EV)の国内生産を促すため、新しい投資優遇策を導入した。新しい優遇策は50億バーツ(約170億円)以上を投資してEVを生産する場合、その事業で生じる法人税の支払いを8年間免除する。減速機や回生ブレーキなど4種類の基幹部品も対象にする。タイ政府は2030年に国内生産する自動車の3割を電動車にする目標を掲げる。タイ投資委員会(BOI)は2018年末まで似た内容の優遇策を設けていた。再導入の背景として「EV生産が進まないことへのタイ政府の不満がある」という見方がある。旧制度では日本企業を中心にプラグインハイブリッド車(PHV)も含めて26件の計画が承認されたが、これまでに生産開始したEVは新興企業の2件にとどまる。トヨタや三菱もEV生産を計画するが、まずPHVを先行させる見込みだ。

タイは年間約200万台の生産の9割程度を日本車が占めるが、足元ではEVを得意とする中国勢の進出が目立っている。

出典: 日経(一部筆者により元記事内容を改編しました)

PSR 分析: タイはEVを今後の自動車製造の柱にしたいのだが、トヨタを筆頭とする日系ブランドの多くは現時点ではEVではなくPHVを推し進めている。これにタイはストレスを感じているという見方はある意味では正しいのかもしれない。すでにEVの製造ノウハウを豊富に持つ中国の長城汽車はタイで2021年に新工場の操業を開始する。すでに進出済みの上海汽車もEVを視野に入れているはずで、日系メーカーはEVシフトに乗り遅れたら、現在の圧倒的優位なポジションから陥落する可能性もある。PSR


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